天気が悪くなる、腰の痛みも悪くなる・・・というわけではない

[ニュース・トピックス] 2014年8月19日 [火]

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通説に疑問、シドニー大学の研究者らが調査

(この画像はイメージです)

 「天気痛」という言葉があります。これは雨や台風など、天気が悪くなる前に膝や腰、肩といった関節部に痛みが生じることを指します。古くから「古傷が痛むと雨が降る」などといわれているように、天気と体の間には深い関係があると考えられてきました。
 しかし先日、オーストラリア・シドニー大学のダニエル・ステファンズ氏らによって、少なくとも「腰痛と天気には関連性がないのでは?」との研究結果が発表されました。
 ステファンズ氏らはおよそ1年間、993人の腰痛患者さんに、いつ頃から腰が痛み始めたのかを尋ねました。そして、その内容と、オーストラリア気象局から得た天気に関するさまざまなデータとに、関連性があるかどうかを分析しました。

腰痛に関しては「関係ない」との結果が!

 その結果、なんと「気温、湿度、気圧、風向き、降水」と痛みの間には、これといった関連性が見られませんでした。風の強さに関しては、若干の関連性が認められましたが、臨床的に重要視されるほどではなかったそうです。
 今回の調査は、あくまでも腰痛についてのもので、関節リウマチや骨関節炎についてはさらなる調査が必要とのことです。今年2月には、京都大学の研究チームによって、「関節リウマチによる痛みと天気の間には関連がある」(関連記事:関節リウマチの腫れや痛みは気圧と相関することが明らかに)という報告もなされているので、今後の研究で天気と関係のある痛みと、そうでないものの全容解明が期待されますね。(QLife痛み編集部)

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