その背中の痛み、たばこのせいかもしれません

[ニュース・トピックス] 2014年11月26日 [水]

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意外?たばこと背中や腰の痛みの関係性

(画像はイメージです)

 慢性的な背中や腰の痛み(背部痛)は、喫煙によるものかもしれない・・・そんな研究報告がアメリカ・ノースウエスタン大学の研究チームから寄せられました。その報告によると喫煙者では、非喫煙者と比べて、慢性的な背部痛のリスクがおよそ3倍にのぼるというのです。
 この研究では、背部痛を訴えて初めて病院を訪れた160人の患者さんを1年間にわたり観察しました。その内容は、状況を変えて5回、脳のMRI撮影を行う、喫煙の有無など生活にするアンケート調査を行うなどです。また、背部痛がある人とない人を比較するため、慢性的に背部痛を抱える32人と元気な35人とを同様に観察。これらの結果から、喫煙と背部痛との関係を分析しました。

たばこをやめれば、すぐに効果が!

 今回の研究で、特に念入りに観察されたのは、脳にある側坐核と前頭前皮質内側部という部分。これらは、行動や積極的な学習などをつかさどっており、2つを結ぶ回路は、慢性的な痛みを感じるうえで重要な働きを担っているのです。
 分析の結果、喫煙者の脳ではこの回路が活発に働いていたのですが、タバコを止めるとすぐに、タバコを吸わない人と同じレベルまで活動状態が近づくことが分かりました。つまり、禁煙するだけで慢性的な痛みの素早い緩和が期待できるというのです。
 禁煙すれば、痛みがなくなる可能性がある・・・たばこを吸う方にとって禁煙は、体に悪いとわかっていても実行できない、難しい問題かもしれません。しかし、たばこが痛み以外の健康問題にも大きくかかわっていることは、すでにご存じの方も多いはず。禁煙の新たな動機づけとして、頭の隅に入れておいても損はないでしょう。(QLife痛み編集部)

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