腰痛に最も良いのは腰痛に負けないこと?

[ニュース・トピックス] 2013年7月25日 [木]

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Back Pain: Don’t Take It Lying Down (腰痛に屈するな)

(この画像はイメージです)

 腰痛の対する最も良い対処法は「屈しないこと」? そんな興味深いリポートがオーストラリア・エジンバラで行われた国際腰椎研究学会の年次総会で発表され、優秀な脊椎研究に贈られるボルボ賞を受賞しました。オーストラリアで行われた「Back Pain: Don’t Take It Lying Down (腰痛に屈するな)」という名称のキャンペーンでは、住民に対し、腰痛に対する伝統的な考え方に挑戦をして、腰痛があっても仕事を続けていき、安静や活動障害を最小限にすべるべきだという主張がなされました。加えて、医師に対して、腰痛を医療対象にすることや不必要な検査や治療を避けるように勧めました。

約4000万ドルの保険請求の減額、医療費の削減に

 今回のキャンペーンを主導した、Buchbinder博士によると、300万オーストラリアドルかけたこのキャンペーンで、推定3600万ドルもの障害保険請求の削減と、関連する570万ドルの医療費の節約につながったとしています。なお、本研究に関する報告はBMJにも掲載されています。博士によると、発症してしまった職業性腰痛の治療は難しく、腰痛防止に関する人間工学的介入の成績は芳しくない、とのこと。これらの結果が他の地域および他の文化でもできるのかどうかが、興味深いところです。(福田絵美子)

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