膝の痛み

[痛みの原因と治療法] 2013年6月03日 [月]

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痛みの原因

 膝の痛みの主要な原因には大きく分けて以下の4つがあります。変形性膝関節症や半月板損傷などに代表される『膝部分に障害がある場合』、そして、膝靱帯損傷などに代表される、『膝周辺の筋肉や靭帯の障害』または、腰の骨の変性や姿勢の歪みで神経を圧迫して起こる『二次的な痛みの症状』、さらにはスポーツをするかたで、『使いすぎで生じる膝の痛み』の4つがあります。

痛みに潜む病気

膝の痛みに潜む病気(一例)
膝靱帯損傷
膝離断性骨軟骨炎
オスグッド病
膝蓋骨脱臼
腓骨神経麻痺
O脚・X脚
膝関節捻挫

 膝の痛みが起こる病気の一例をご紹介します。

変形性膝関節症

 関節の軟骨が年齢とともに弾力性を失ううえに、すり減ることで、関節が変形して膝の痛みが発生します。肥満や遺伝子なども関与しているほか、骨折、靱帯や半月板損傷などの外傷、化膿性関節炎などの感染の後遺症として発症することもあります。女性に多くみられ、高齢者になるほど罹患率は高くなります。初期では立ち上がり、歩きはじめなど動作の開始時のみに痛みます。放置しているとやがて正座や階段の昇降が困難となり、ついには歩行が困難になってしまいます。

半月板損傷

 半月板は膝関節の大腿骨と脛骨の間にある軟骨のような組織でクッションの役割を果たしています。そこが損傷してしまうと膝に痛みが生じます。スポーツなどの怪我から生じる場合と、加齢によりもろくなってしまった結果、変性する場合があります。特に加齢の場合、40歳以上ではちょっとした外傷でも半月板損傷が起こりやすくなっているといえます。

スポーツによる膝の慢性障害

 ランニングやジャンプを長時間繰り返しおこなうことによって膝に痛みが生じてきます。筋力不足、筋力のアンバランス、骨の成長と筋の伸びとのアンバランス、からだの柔軟性不足などが挙げられ、練習や環境の問題としては、オーバートレーニング、選手の体力や技術に合わない練習、不適切な靴、硬すぎたり軟らかすぎる練習場などが挙げられます。

治療法

 変形性膝関節症の治療では症状が軽い場合は消炎鎮痛剤の内服薬や外用薬を使ったり、膝関節内にヒアルロン酸の注射などをします。また運動器リハビリテーションや理学療法のほか、装具等を装着することもあります。改善がみられない場合は手術治療も検討します。
 半月板損傷の場合は、リハビリテーションや抗炎症薬などの保存的治療を行い、症状が改善しない場合には関節鏡を用いて手術を行います。

【監修】横浜市立大学付属病院 整形外科 主任教授 齋藤 知行 先生

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