専門医より推薦を受けた診療科目・診療領域

愛知医科大学病院は、複数の有名専門医(※)の間で「自分や家族がかかりたい」と推薦されています。
このページでは、専門医より推薦を受けた分野(科目、領域)の特色や症例数、所属している医師について取材・調査回答書より記載しています。 ※推薦、選定して頂いた有名専門医の一覧表

消化器内科

分野

消化器・一般内科

特色

消化器病専門医(16人)、消化器内視鏡専門医(12人)、肝臓専門医(6人)などのスタッフにより消化管疾患と肝胆膵疾患の消化器疾患全般にわたりスタンダードレベルの診断・治療はもとより、一般病院では対応不能な先進的で高度な検査・治療を積極的に取り入れている。また多くの臨床治験を行うとともに当大学の倫理委員会に承認された先進的医療を推進し良好な成績をあげている。院内においては消化器外科、放射線科、救命救急科などの他診療科と密接な連携をとり最善のチーム医療を目指している。また、地域医療連携センターを通じて連携医より月平均200人以上の紹介患者や内視鏡検査のダイレクト予約を受け入れ、地域と密着した医療連携を積極的に推進している。

症例数

09年度の外来患者数は新来4,391人、再来29,701人、合計34,092人、1日平均患者数116.4人、紹介患者数は2,016人。入院患者数は、新入院 1,725人、退院 1,6781人、延べ数 20,739人、1日平均入院患者数56.8人、平均在院日数11.1日である。消化器内視鏡検査件数は上部消化管4,051件、下部消化管2,241件、十二指腸160件である

上部消化管疾患=胃食道逆流症に対し問診、内視鏡に加え、様々な機能検査を行いその病態に応じた適切な治療法を選択している。特に、逆流性食道炎に対する経内視鏡的噴門部縫縮術(Endoluminal gastroplication: ELGP)はわが国でトップレベルの症例実績がある。胃・十二指腸潰瘍や早期胃癌内視鏡切除後に対してはヘリコバクター・ピロリ除菌を積極的に施行している。また、緊急消化管出血症例も多く様々な内視鏡的止血法で対処している。上部消化管内視鏡は高画質の電子内視鏡から極細径の経鼻内視鏡まで、患者さんの希望により選択することもできる

下部消化管疾患=大腸疾患の増加に伴い大腸内視鏡件数も急増し、大腸腫瘍の内視鏡切除は年間約400件行っている。また、潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患患者も多く、標準的治療法はもとより、白血球除去療法 (LCAP)、抗サイトカイン療法、粘膜防御系薬剤の注腸療法などを導入し良好な成績をあげている。さらに、今まで困難であった小腸病変の診断・治療に対してはカプセル内視鏡や小腸内視鏡を導入し症例を積み重ねている。消化管癌は、早期癌に対しては内視鏡的粘膜切除術(EMR)や内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を積極的に施行し、年間約100例の早期消化管癌の内視鏡切除を行っている。進行癌に対しては外科手術、化学療法、放射線療法などを適切に選択した集学的治療を行っている。器質的疾患が存在しないにもかかわらず、腹部の多彩な症状を訴える機能性胃腸症の患者さんに対しては、様々なツールを用いて病態を解析し、最適な治療方針を策定している

肝疾患=ウイルス性肝炎に対しインターフェロンや抗ウイルス治療を行い、肝癌に対しては侵襲の少ない経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)や肝動脈塞栓術(TAE)を導入している。また、メタボリックシンドロームとの関連で注目されている脂肪肝や非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の診断と治療にも取り組んでいる。食道静脈瘤に対しては内視鏡的結紮術(EVL)、内視鏡的硬化療法(EIS)や放射線科と協力してバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術(BRTO)を施行している

胆・膵疾患=胆道感染症、閉塞性黄疸に対するドレナージ術、胆管結石に対する内視鏡的採石術、胆管癌に対するステンティング術などを積極的に行い患者さんのQOL(生活の質)の向上を図っている。また超音波内視鏡ガイド下穿刺吸引法(EUS-FNA)を積極的に活用し膵胆道系の腫瘍や消化管粘膜下腫瘍の正確な病理診断を行っている。

医療設備

64列ヘリカル3DCT、MRI、電子内視鏡(上部、下部、小腸)、拡大内視鏡、超音波内視鏡、NBIシステム、カプセル内視鏡、カラードプラ超音波ほか。
  • セカンドオピニオン受入 △
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

消化器外科

分野

消化器・一般外科

特色

肝切除症例数はこの地域では有数。肝癌に対して肝切除をはじめラジオ波、マイクロ波焼灼、肝動脈塞栓術、肝動注化学療法を合理的に選択、組み合わせて治療し、予後とQOL(生活の質)の改善に努めている。食道疾患(食道運動障害や食道癌)の外科的治療にも積極的に取り組んでいる。手術侵襲を軽減するために、胆のう摘除例のみならず、肝切除、食道疾患、胃切除、大腸切除にも腹腔鏡手術を導入している。食道・胃静脈瘤などの門脈圧亢進症の治療にも積極的に取り組んでおり、特に内科的治療(内視鏡的治療やインターベンショナル・ラジオロジー)が困難な症例の外科的治療を行っている。最近では、腹腔鏡下に門脈圧亢進症手術を行っている。日本外科学会の指導医は、野浪、鈴村、宮地、黒川の4人。日本消化器外科学会の指導医は野浪、宮地、黒川の3人。

症例数

病床数(消化器外科)は60床、09年の手術症例は893例

食道疾患=09年には食道粘膜癌には内視鏡切除術を3例に行い、進行食道癌17例には積極的に化学療法、放射線療法を行い、7例に手術を施行し全例切除術を施行した。5年生存率はStageI:90%、II:63%、III:55%、IV:5%である

胃癌=術後のQOLを重視した再建法を心がけている。早期癌例ハイリスク例では、根治性を損なわないように縮小手術も行っている。進行癌例では化学療法の術前投与も併用し、切除率が向上した。09年度には81例の胃癌手術を行った。また、09年度には、腹腔鏡下胃切除を10例に施行した。5年生存率はStageI:100%、II:79.9%、III:57.5%、IV:4.9%である

肝胆膵疾患=09年度の肝切除は61例で術死、重篤な合併症ともになし。安全でしかも根治性の高い手術を心がけている。悪性腫瘍患者の大半は他院からの紹介である。術後は紹介元の医師と緊密に連絡を取りながら患者の管理を行う。開腹手術以外に、侵襲の少ない腹腔鏡下肝切除も多く手がけている。切除術以外にラジオ波焼灼療法も行う。特に内科的なアプローチが難しい位置の腫瘍に対し、開腹や鏡視下に治療を行っており、年間の患者数は19人であった。膵胆道系悪性腫瘍手術は09年度は15例行った。切除可能な患者には、積極的に根治手術を目指す。切除不能な患者にはQOLを重視した化学療法を、入院ないし専用の外来化学療法室にて行っている。胆石、胆のう良性疾患の手術は年間92例で、大部分は腹腔鏡手術である

大腸癌=癌の根治性と術後のQOLを重視した臓器機能温存を課題目標とし、過不足のない手術を選択し、積極的な治療にあたっている。09年度の大腸癌手術症例は130例(結腸93例・直腸37例)で、進行癌症例が多くを占めている。進行症例が多いが結腸癌の切除率は高く、直腸癌症例においては人工肛門を極力回避し、肛門機能を温存する手術を行っている。また、人工肛門が必要な症例でも癌の根治性を損なうことなく神経温存を行い、排尿、性機能障害を可及的に避ける手術も積極的に行っている。癌の根治性にあわせた手術侵襲の少ない腹腔鏡下手術も手がけている。09年度には、30例の腹腔鏡下大腸切除術を行った。原発巣のみならず、転移巣の肝臓、肺に対しても積極的に手術療法を行い、切除不能な肝転移症例には肝動注療法、マイクロ波やラジオ波焼灼療法を行っている。

医療設備

腹腔鏡下手術装置、マイクロ波装置、ラジオ波装置(クールチップタイプ)、超音波外科吸引装置(CUSA)、アルゴンレーザー、ハーモニック・スカルペル、術中用超音波装置、電子内視鏡、MRI、CT、DSAなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

呼吸器外科

分野

呼吸器外科

特色

肺癌、縦隔腫瘍だけでなく様々な呼吸器疾患に対して、呼吸器内科、放射線科などと連携をとり、集学的な治療を行っている。手術では侵襲軽減を目的に、胸腔鏡手術や小開胸手術に力を入れており、手術の傷を小さくし術後の疼痛を極力減らすことで、入院期間の短縮に努めている。現在では肺癌の手術であっても、いわゆる後側方切開や肋骨切断などは原則行わない。

症例数

年間の手術症例数は約160例。内訳は肺癌60例、気胸40例、縦隔腫瘍10例、転移性腫瘍20例など

肺癌=超高齢者の肺癌例やCTの普及による小型肺癌例の増加により、縮小手術を積極的に導入。インフォームド・コンセントを十分に行い、侵襲の低減と安全性・根治性に配慮し、主として胸腔鏡下手術と小開胸手術から、手術術式を決定している。標準的な肺癌手術では、傷の長さは約5cm前後で、術後約1週間で退院可能。進行した肺癌に対しては、内科・放射線科と協力し集学的な治療を行っている

自然気胸=若年者では、入院期間の短縮に努めており、手術翌日の退院も可能。細径(3.5mm)の胸腔鏡と器具を用いることにより、創痛の軽減だけでなく美容的にも有効な結果を得ている

縦隔腫瘍=胸腺腫、神経原性腫瘍などが多く、以前より鏡視下手術を行ってきたが、周囲臓器に浸潤した症例では術前後の化学療法や放射線療法などを組み合わせている。縦隔鏡を積極的に用い、従来は胸骨縦切開を必要とした症例が、胸骨を切断することなく肋骨弓下の小切開で同等の治療を行えるようになった。

医療設備

マルチディテクターCT、MRI、シンチグラフィー、放射線治療(リニアック)、温熱療法、免疫療法、Nd-YAGレーザー、気管気管支ステント、胸腔鏡、縦隔鏡など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

循環器内科

分野

循環器科

特色

「私たちは心臓のプロフェッショナルです」の理念の下、患者さん本位の診療をすべてに優先し、短期入院、早期社会復帰のポリシーで取り組んでいる

★当院は救命救急センターのある高次機能病院で、救命救急用のヘリコプターを常設し、急性心筋梗塞、不安定狭心症、急性心不全、不整脈などの緊急の患者のため24時間体制で対応している。循環器内科医師不在の時間帯はない。病床数は、高度救命救急センター内のCCU、ICU、HCU計30床を含む1,014床。循環器内科と心臓血管外科は同じフロアの専門病棟(8C病棟;52床、うち8床はCCUと同じ仕様で呼吸循環管理が可能)で診療しており、緊密な連携の下、ベストな治療体制を構築している

★急性心筋梗塞患者には24時間いつでも循環器専門医による心臓カテーテル検査、カテーテルインターベンション治療が可能。来院から心臓の冠動脈の再疎通までの時間は60分を切り、アメリカ心臓病学会(AHA)での基準をも十分満たしている。発作性上室性頻拍、心房粗細動、心室粗動に対するカテーテルアブレーションで薬物療法からの解放を目指し、致死的不整脈である心室細動に対しては植え込み型除細動器ICDによる治療、徐脈性不整脈に対してはペースメーカー植え込み治療も積極的に施行。また、重症心不全に対する両室ペーシング治療も開始した。睡眠障害の診断と治療は、睡眠医療センターで一貫して行っており、08年1月より、睡眠科として独立

★施設認定;日本循環器学会認定循環器専門医研修施設、日本心血管インターベンション学会認定研修施設、3次救命救急施設、心血管カテーテルインターベンション、ロータブレーター、ペースメーカーおよび植え込み型除細動器、両室ペーシングによる心不全治療の厚生労働省の施行施設基準を満たしている。

症例数

09年の心臓カテーテル検査949例、冠動脈インターベンション370例、電気生理学的検査58例、カテーテルアブレーション49例、ペースメーカー植え込み術67例、植え込み型除細動器6例、両室ペーシング13例、心エコー図法1,791例、心筋シンチグラフィ255例、運動負荷心電図1,458例、ホルター心電図641例など

虚血性心疾患の治療=急性冠症候群(急性心筋梗塞と不安定狭心症)の患者さんは原則全例受け入れる3次救命救急施設である。入院後の急性心筋梗塞の死亡率は4%。カテーテルインターベンション治療の主流は、薬剤溶出ステントDESの植え込み。当院では冠動脈の狭窄度を定量的冠動脈造影(QCA)や冠動脈断面、内膜の肥厚や性状を評価できる血管内超音波(ICUS)を用いて客観的に計測し、治療の適応とエンドポイントを評価している。完全閉塞を除く待機的症例での初期成功率は99%、6カ月後の再狭窄率は7%

急性心不全の治療=薬剤治療の他、血液ろ過による除水や大動脈内バルーンパンピング(IABP)、経皮的人工心肺(PCPS)などの補助循環も用いている。拡張型心筋症などの慢性心不全の重症例には両室ペーシングCRTによる治療を行っている

不整脈治療=心房粗細動、発作性上室性頻拍、心室粗動に対するカテーテルアブレーションに際しては、カルトシステム(Electro-anatomical mapping system)を併用し根治治療を目指している。徐脈性不整脈には適応に応じて最適なペースメーカー植え込みを行っている。国内で使用可能なすべてのプログラマーを常備し、いつでも管理可能な体制で診療している。

医療設備

心臓血管撮影装置2台、心臓超音波診断装置4台、血管内超音波診断装置、カルトシステム、心臓核医学検査装置、トレッドミル・エルゴメーター、ホルター心電図、64列マルチスライスCT 4台、MRI、IABP、PCPSなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

血管外科

分野

心臓血管外科

特色

血管外科に特化した診療を、血管外科専門医が病態に応じた適応に基づいて行っている。間歇性跛行に対する運動療法、慢性腎不全に伴う重症虚血肢治療、大動脈ステントグラフト手術、下肢静脈瘤治療に力を入れている。

症例数

09年の手術数は、胸部大動脈ステントグラフト 20例、腹部大動脈瘤手術51例(うちステントグラフト 31例)、末梢動脈バイパス39例、PTA/ステント 32例、内シャント64例等、動脈手術総数(含むPTA)231例、静脈瘤ストリッピング73例、手術総数358例であった。腹部大動脈瘤待機手術の死亡率は1.7%(過去10年)であった。末梢閉塞性動脈疾患は、病変の形態的修復ではなく、障害された循環を機能的に回復させることを目指し、間歇性跛行に対してQOL(生活の質)を考えながら運動療法を積極的に行っている。腎センターが充実しており、潰瘍/壊死を有する慢性腎不全患者の紹介が多い。大動脈ステントグラフトの症例数が豊富で、腹部ステントグラフト手術は局所/硬膜外麻酔で行っている。先天性動静脈形成異常(血管腫、クリッペル・トレノウネイ症候群、パークス・ウェーバー症候群)の外来を、血管外科、形成外科、放射線科3科合同で開設して積極的に治療を行っている。下肢静脈瘤は神経障害を生じにくい内翻ストリッピングを基本とし、日帰りや短期入院で治療している。

医療設備

腎センター、CT(64列)3台、MRI、DSA、超音波診断装置、トレッドミル、経皮酸素分圧測定装置、皮膚灌流圧測定装置、空気容積脈波装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

腎臓・リウマチ膠原病内科

分野

腎臓内科

特色

尿異常、浮腫で発見される糸球体腎炎(IgA腎症、膜性腎症など)、ネフローゼ症候群、ループス腎炎、糖尿病性腎症では、腎生検を行い、治療法を決定している。さらに、腎不全が進行すれば腎不全外来で治療し、最終的に透析療法が必要になれば、血液透析、腹膜透析を行っている。腎生検から透析療法まで手がけ、さらに内科の基本である水・電解質異常、酸塩基平衡にも強いので院内各科から相談を受けている。またリウマチ、膠原病についても、山村教授、坂野教授の指導を仰いで診療を行っている。

症例数

外来患者数は1日あたり60人、病床約37床、腎生検数は年間100~20件、血液透析患者は1日25人、腹膜透析患者18人、シャント作成は年間約100件、PTA数は年間約100件

★IgA腎症に対しては、扁桃摘出+ステロイドパルス療法をこれまで60例以上で行い、1年後の尿正常化率は約60%である

★膜性腎症・半月体形成性腎炎は高齢者に多い疾患であるが、ステロイド薬を主体にして免疫抑制薬も併用して治療している

★ループス腎炎は年間新規発生が6~7例であるが、多種類の免疫抑制薬を使用している

★糖尿病性腎症は、新規透析導入の第一の原因疾患であるが、地域医師、糖尿病専門医と連携して腎不全防止のための治療を行っている

★アミロイドーシスは、稀少疾患であり厚労省の特定疾患に指定されている。厚労省研究班メンバーであり全国から紹介あるいは問い合わせがある。メルファラン、デキサメサゾンあるいはベルケードを併用した治療あるいは透析療法を組み合わせて新しい治療法を開発している

★多発動脈炎、Wegener肉芽腫症、Cogan症候群は、多臓器にわたる炎症性疾患でありステロイド薬あるいは免疫抑制薬を併用して治療している

★透析療法(血液透析、腹膜透析)は、シャント作成あるいは腹膜カテーテル挿入も当科医師が主に行っている。年数回、患者勉強会を開催している

★腎移植に関しては、名古屋第二赤十字病院に年間数例~10例紹介している。週1回、腎移植後外来をスタートさせている

★血漿交換療法や各種吸着療法は、難治性ネフローゼ症候群患者に対してはLDL吸着療法、抗GBM抗体型腎炎あるいはANCA関連腎炎では血漿交換療法、HUS(溶血性尿毒症症候群)/TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)については、血漿輸注あるいは血漿交換を行っている。その他、潰瘍性大腸炎、クローン病での顆粒球除去、神経疾患、皮膚疾患、呼吸器疾患でもそれぞれの専門医と相談して行っている。

医療設備

当科は腎センターの業務も兼務している。透析ベッドは19床で、月・水・金は2クール、火・木・土は1クールを基本としている。CHDF(持続血液ろ過透析)はICUで行っている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

形成外科

分野

形成外科

特色

新患に占める紹介患者の比率が53%と半数以上を占め、病診連携を重視している。また画像入りの疾患別パンフレットを渡し、パソコン画面も供覧するなどの方法で、治療方法や治療成績をわかりやすく親切に説明するよう心がけている。アザ・血管腫・血管奇形の相談に訪れる患者さんの数は全国有数である。血管奇形に対しては、血管外科・放射線科とのチーム医療を行っている。

症例数

年間の全手術件数は約1,500件

★アザや血管腫のレーザー治療件数は延べ4,000件である。極力ゼロ歳の早期から治療を開始することにより、治療成績を向上させている

★耳介奇形の手術は約50件、小耳症には組織拡張器で耳介周囲の皮膚を引き伸ばして再建を行い、軽微な奇形に対してはゼロ歳のうちに装具で矯正している。頭蓋顎顔面の変形に対しては実物大の立体モデルを作製して3次元的に正確な形成を行っている

★頭頸部悪性腫瘍切除後の再建は約50件。乳癌切除後の乳房再建では同時または二期的再建いずれにも対応している。また、自家組織・人工物による再建のいずれも可能である。自家組織による再建が約30件、人工物による再建が15件

★漏斗胸にはナス法を取り入れており、年間の手術数は約20件。呼吸器外科と共同で内視鏡下に行っている

★老人性あるいは腱膜性眼瞼下垂の手術数は年間約150件

★当院は高度救命救急センターの指定を受けており、重症熱傷患者の受入体制が整っている

★アンチエイジングを主とした美容外来では、レーザー照射と外用療法を組み合わせることで治療成績の向上を図っている。

医療設備

色素レーザー・Qスイッチルビーレーザー・炭酸ガスレーザーなど各種レーザー装置、形成外科内視鏡システム、頭蓋顎顔面骨実体モデル作成システム、デュプレックススキャンカラードプラなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

小児科/生殖・周産期母子医療センター

分野

小児医療

特色

小児科全般を取り扱っているが、日本小児白血病・リンパ腫研究グループ(JPLSG)の運営委員長を務める鶴澤教授の下、特に白血病・悪性腫瘍に関しての研究・診療に力を注いでいる。他に、アレルギー、循環器、神経、腎、新生児、内分泌、児童心理のサブスペシャリストを配し、精力的に活動している。また、ドクターヘリと高度救命救急センターを備え1次から3次までの小児救急を担い、地域医療機関小児科との病診連携にも積極的に参加している。

症例数

09年の初診患者数は3,890人、外来患者総数は23,325人、新入院患者総数は839人

血液・腫瘍=鶴澤を中心に、堀、下村が担当し、白血病や悪性リンパ腫、神経芽腫、骨肉腫、横紋筋肉腫、脳腫瘍などのすべての小児がん診療に重点をおいている。全国統一のJPLSGの臨床試験にはすべて参加し、最新の治療を行っている。この他にも細胞治療部の協力を得て、造血細胞移植や先進医療認定の細胞治療も行っている

アレルギー=縣、新川が担当し、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーを主に診療している。食物アレルギーでは、食物アレルゲンの同定と耐性獲得の確認のために、アナフィラキシーショックに備えた準備のもと、日帰り入院にて食物抗原負荷試験を行っている

リウマチ=鬼頭が担当し、SLE、JIAなどの疾患を治療するが、豊富な経験をもとに生物学的製剤も使用できる

循環器=馬場が担当し、先天性心疾患、後天性心疾患、不整脈、川崎病などを診療している。また馬場は「学校生活管理指導表」の改訂や愛知県下の「学校心臓検診」にも従事している

神経=中村、宮崎が担当し、てんかん・熱性けいれんなどのけいれん性疾患、筋ジストロフィーなどの筋疾患、神経皮膚症候群、染色体異常、神経変性疾患などの診療をしている

内分泌=非常勤医師北川が担当し、下垂体性小人症、思春期早発症などを診療している

児童心理=石澤が担当し、心身症・不登校など心理的問題が発症に関係する疾患の診療を行っている

=岩田が担当し、急性・慢性腎炎、ネフローゼ症候群、腎不全、血尿・タンパク尿、膀胱尿管逆流、先天性水腎症、反復性尿路感染症を中心に診療している

低出生体重児・新生児医療=NICUとGCUにて二村、馬場、山田、武藤が担当し、母体搬送を中心とした最新の診療を行っている。09年の入院患者数は220人。

医療設備

小児科病床総数28床(うち個室13床)。NICU6床、GCU12床。院内学級併設。水泳教室(肥満と喘息)。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

眼科

分野

眼科

特色

愛知県東北部の大学病院。愛知県ドクターヘリコプターの拠点である高度救命救急センターを有する。眼科では救急疾患も含め、すべての疾患に対応し、24時間体制で診療を行っている(診療時間外は救急扱い)。手術を要する眼科疾患に対しては必要な手術(眼瞼・涙道手術、白内障手術、角膜移植、網膜硝子体手術)を行っている。眼形成手術(眼周囲の疾患、甲状腺眼症)などにも対応している。眼科医師は親切丁寧をモットーに、患者さんの悩みや希望をよく聞き、本当に求めておられる医療を実施できるよう心がけている。

症例数

手術数は年間約1,600件。内訳は、白内障手術約800件、網膜硝子体手術約400件、緑内障手術約50件、眼瞼など形成手術約200件、その他斜視、結膜疾患、角膜疾患などの手術150件である

★白内障では最新の小切開(極小切開も含む)手術で併発症の少ない眼内レンズ移植を行っている。緑内障で、従来の点眼治療と線維柱帯切除術(トラベクレクトミー)だけではなく、線維柱帯切開術、隅角癒着解離術、レーザー治療など各種の手術法で治療を行っている。網膜硝子体疾患の治療では、網膜剥離(裂孔原性網膜剥離)、糖尿病網膜症、黄斑円孔、黄斑上膜形成症、網膜静脈閉塞症、ぶどう膜炎などを最適な方法で薬剤あるいは手術で治療を行い、良好な成績を得ている。小切開硝子体手術も症例によって可能である。加齢黄斑変性では光線力学療法(PDT)を中心に、視力を維持保存できる治療を行っている。また黄斑浮腫(糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、ぶどう膜炎などで起こる)には日帰りで抗炎症・抗浮腫の薬剤注入による簡易な手術治療も可能である

★角膜疾患に対しては、点眼治療で対処できないものには角膜移植手術(実績年間10例程度)で対処可能である。眼瞼の疾患(下垂、内・外反症、腫瘍など)と涙道疾患(鼻涙管閉塞、涙嚢炎など)は眼形成専門の医師が手術的治療を行い、機能的にも、外見的にも良好な成績を得ている

★甲状腺機能亢進による眼症については、薬剤と手術の両方の治療が可能であり、患者さんの満足度は高い

★眼科救急疾患(眼外傷、感染症、急性緑内障、網膜動脈閉塞症、裂孔原性網膜剥離、その他の急性眼疾患)については24時間体制で対応している。迅速に診断し必要な治療を行うことが可能である。必要な場合、当日緊急手術(縫合、硝子体手術、摘出等)やレーザー処置を行える

★眼科の腫瘍(眼瞼腫瘍、結膜腫瘍、眼窩腫瘍、眼球内腫瘍など)については画像診断や組織診断を行い最適な治療方法を決定する。摘出や切除を最良の方法で行い、機能的にも整容的にも満足な結果を得ている。放射線治療は放射線科と協力して最適な方法を採用している。また名古屋市内には出先診療機関として愛知医科大学メディカルクリニック(名古屋市東区東桜2-12-1 TEL 052-931-2261)があり、月~金に外来診療を行っており、大学本院への通院が困難な患者さんに対応している。

医療設備

光干渉断層計(OCT)、蛍光眼底カメラ、赤外蛍光眼底カメラ、超音波生体顕微鏡(UBM)、各種自動視野計、各種レーザー治療装置、白内障手術装置・硝子体手術装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

耳鼻咽喉科

分野

耳鼻咽喉科・頭頸部外科

特色

耳鼻咽喉科・頭頸部外科領域のあらゆる疾患に対して、最新の診断・診療をしている。特に真珠腫性中耳炎、慢性中耳炎の治療に力を入れている。また、耳硬化症やその他中耳疾患における聴力改善手術にも力を入れ手術を行っている。睡眠時無呼吸症候群に対し、外科的治療のある方に対して手術治療を積極的に行っている。アレルギー性鼻炎に対しては、漢方を含めた投薬治療を行うと同時に外来にてレーザー治療を行い、患者さんのニーズに対応できるよう心がけている。頭頸部癌では、抗癌剤治療・放射線治療・手術治療を組み合わせ、関係各科と連携を取っている。さらに免疫治療センターが開設され、癌に対する免疫治療も選択肢として提供できる体制をとっている。

症例数

外来患者数130人(1日平均)、手術件数約760件(鼓室形成術53件、鼓膜形成術30件、内視鏡下鼻副鼻腔手術48件、喉頭摘出術・咽喉頭摘出術11件など)

★真珠腫性中耳炎は聴力低下をきたすのみならず、さまざまな合併症をきたす可能性があり、程度によるが手術治療を含めた治療を行っている。特に小児の真珠腫性中耳炎または先天性真珠腫の症例数が多く、手術を施行している。当科での中耳手術では聴力を保存するように努めた手術プランを立てている

★耳硬化症に対するアブミ骨手術や両側高度難聴に対する人工内耳手術も行っている。また、慢性穿孔性中耳炎に対する鼓膜形成術では、日帰りないし1~2泊入院といった負担の少ない医療に努めている

★突発性難聴、急性難聴に対しては、入院治療(場合によっては外来治療)での点滴や、ステロイド鼓室内注入を行っている

★顔面神経麻痺に対しては、抗ウイルス薬を含めたステロイド治療を施行しており、重症例では顔面神経減荷術も施行している

★めまい疾患の治療にも力を入れており、メニエール病では定期受診をしていただきながら検査・経過観察を行った上で診断を行うようにしている。発作期には、入院での点滴治療を行うこともある。また重症の方には内リンパ嚢開放術も行っている。良性発作性頭位眩暈症では、浮遊耳石置換法を行う例もある

★副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎といった鼻疾患に対しても適切な治療を心がけ、副鼻腔炎では鼻茸(鼻ポリープ)合併例や長期治療例には内視鏡下での副鼻腔手術も積極的に行っている。アレルギー性鼻炎でも内服治療を行いつつ、症状によっては炭酸ガスレーザーによる下甲介粘膜焼灼術(日帰り)を施行し、QOL(生活の質)が向上するように努めている。また嗅覚障害に対しても、採血や画像検査を施行し、漢方を含めた内服治療を行っている

★睡眠時無呼吸症候群では、いびきないし無呼吸により心肺機能(高血圧・不整脈など)に影響を及ぼしている場合がある。そのような方には、原因検索(咽頭ファイバー・レントゲン・簡易アプノモニターなど)を行い、外科的治療が適応であれば原因部位の手術治療を積極的に行っている。ただし、原因検索にて睡眠時無呼吸症が重症であったり、手術治療の適応でない場合には当院の睡眠科へ紹介し、終夜睡眠ポリソムノグラフィー検査を含めた内科的な治療を勧めている

★頭頸部腫瘍の中でも悪性腫瘍では早急に検査を施行して程度を把握し、ご本人・ご家族に治療を含めたインフォームド・コンセントを行っている。抗癌剤治療・放射線治療・手術治療の3本柱が基本となるため、放射線科・形成外科・外科との連携を取り治療を勧めている。また07年に院内で細胞免疫センターが開設され、癌への治療として免疫治療も視野に入れている。癌性疼痛に対して、当院痛みセンターと連携を取り、癌性疼痛緩和にも努めている。

医療設備

CT、MRI、核医学、リニアック、超音波(エコー)、内視鏡、顕微鏡、重心動揺計、電気眼振図、温度眼振検査、聴力検査装置、炭酸ガスレーザー、基準嗅覚検査、鼻腔通気度計、マイクロデブリッターなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 ○

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

歯科口腔外科

分野

歯科口腔外科

特色

口腔腫瘍、デンタルインプラント(人工歯根)、顎顔面骨折、口唇口蓋裂、顎変形症、顎関節疾患、顎骨骨壊死疾患の他、口腔外科全般に対応しており、日帰り手術も行っている。当科では口腔機能と審美性を考慮した外科的治療を目指している。

症例数

外来では埋伏抜歯、歯根嚢胞、インプラントなどの小手術や歯牙・口腔軟組織外傷の処置、口腔炎症の切開、顎関節洗浄療法などを行っており、有病者の歯科治療も手がけている。関連医科との連携が極めて良い状態で行われている。年間外来手術件数は約1,100件で、年間入院患者数は約350人

口腔悪性腫瘍=放射線療法と選択的動注化学療法または化学療法による治療を主体とし、必要に応じて手術療法を組み合わせた治療を行うことで機能温存と治療成績の向上を目指している。年間患者20人。05年~10年での口腔悪性腫瘍の腫瘍制御率はStageI:100%、II:92%、III:86%、IV:79%であり、動注放射線化学療法により手術療法を可及的に回避している。救済手術後の口腔機能に直結する即時再建術は微小血管吻合による遊離皮弁や血管柄付骨移植を実施し、さらにインプラントによる咬合再建を行うことも多く、機能的、形態的に良好な結果を得ている。また、痛みの治療は痛みセンターの協力を得ている

インプラント=92年よりブローネマルクシステムインプラントを採用しており、先進医療適応患者さんへの対応も可能である。交通事故などの外傷性歯牙欠損や腫瘍切除後の再建症例、高度骨吸収を伴う歯牙欠損症例の他、顎・顔面補綴の維持装置としても応用し、社会復帰に大きな役割を果たしている。骨の術前評価はヘリカルCTを用いて骨質、骨長、骨幅、埋入角度を計測し、埋入用ガイドを作製してインプラントを埋入している。現在までに1,000本以上の埋入を行い、過去5年間の骨との接合率は上下合わせて97%である。また当科でのインプラントでは約20%が腫瘍後、骨移植、外傷後例である

睡眠時無呼吸症候群=年間約100人。睡眠センターとの綿密な連携で歯科的矯正装置(OA)による治療を行い、改善率約70%と良好な結果を得ている

顎関節症=年間患者数は約400人。臨床症状の他に、MRI、筋電図を用いて診断を行い、治療はスプリント、薬物療法、リハビリテーションなどの保存的療法や顎関節洗浄療法を主体に行っている

顎骨骨折=手術は主に口内法で行い、チタンミニプレートを用いて顎間固定期間の短縮を図っている。状況に応じて内視鏡やアングルドライバーを併用した手術法で行い、審美的障害を残さないよう配慮している。24時間の救急体制で各科との合同手術など的確な対応を行っている

口唇口蓋裂=チームアプローチが必要であり、大学病院の特色を生かし、症状に応じて小児科、形成外科、耳鼻咽喉科との連携により管理を行っている

顎変形症=歯科矯正専門医との連携により術前矯正の後、ヘリカルCTを用いた計測を行い、外科的矯正手術を行っている。また、化骨延長法も取り入れている

顎顔面補綴=顎顔面口腔領域に生じた実質欠損に対して、エピテーゼにより審美的回復を得ており、耳介奇形、眼窩欠損や義眼治療を手がけている。維持装置として頭蓋顔面用インプラントを導入し、着脱が容易で強固な維持が実現している。

医療設備

MRI、ヘリカルCT、リニアック、DSA、ノーベルガイドなど。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 △

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

血液内科

分野

血液内科

特色

白血病、悪性リンパ腫、骨髄腫、骨髄異形成症候群などの造血器腫瘍を中心にした血液疾患の治療・研究に取り組んでいる。JALSG(日本成人白血病研究グループ)、JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)などの臨床研究グループに参加して、高い治療成績を得ている。日本血液学会認定施設、骨髄移植認定施設である。

症例数

血液内科の入院患者(09年度)は35人で、外来患者は36人である

★急性白血病(年間15例)の治療はJALSGプロトコールに沿って行っている。寛解率は約80%で、5年生存率は40~50%である

★慢性骨髄性白血病(5例)の治療はイマチニブを用いた分子標的療法により、高い治療成績を得ている

★悪性リンパ腫(40例)は病理診断と細胞遺伝学的および免疫学的検査から的確に診断した後に、標準的なR-CHOP治療、JCOGプロトコールなどによる治療を行っている。外来治療が可能であれば、外来化学療法室で治療を継続して行う

★骨髄腫(20例)の治療は、難治例ではボルテゾミブあるいはレナリドミドを使用し、自家末梢血幹細胞移植も行っている

★骨髄異形成症候群(30例)では、疾患の重症度を国際予後判定基準を参考にし、治療法は個々の患者さんに最適なものを選択する

★造血幹細胞移植(8例)は、適応症例に対して積極的に施行している

★その他の血液疾患(50例)として、種々の貧血疾患、出血性疾患、血液凝固異常症なども治療している。

医療設備

血液病室49床(うち無菌室7室)。化学療法センター22床。その他CT、MRIはじめ大学病院としての高度な設備を備えている。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

腎臓・リウマチ膠原病内科

分野

リウマチ・膠原病内科

特色

日本リウマチ学会認定教育施設で、リウマチ学会専門医、指導医は4人。腎臓・リウマチ膠原病内科医師は約20人。リウマチ・膠原病全般の豊富な臨床経験と最新診療の知識を生かし、的確な診断に基づく適切な治療を心がけている。また、膠原病難治性病態に対する先進的治療の導入と、関連専門医と地域医療との連携による全人的医療に取り組んでいる。

症例数

リウマチ・膠原病患者数は約1,200人。関節リウマチの患者が最も多い。膠原病疾患は全身性エリテマトーデス、強皮症、筋炎、また、当科の特徴として血管炎が特に多い

★関節リウマチの治療は生物学的製剤投与が約半数を占める。関節リウマチは寛解を目指し、早期より積極的にMTXを軸として、生物学的製剤を導入して、積極的に治療を行う時代であるが、重要なことは治療関連合併症のリスク評価および合併症、副作用発生時の迅速な対応である。リウマチ専門スタッフの充実した整形外科と緊密に連携をとっている。関節機能障害に対する機能回復外科治療は、地域の中核施設としての役割を担ってきた伝統がある

★膠原病疾患の中では全身性エリテマトーデス、血管炎の患者数が多く、特に腎病変に対しては、経験豊富なスタッフにより、腎生検を多く施行し、最適な治療を選択している。血漿交換療法、血液浄化療法も迅速に施行可能である。内科、各診療科はもちろんのこと、皮膚科、眼科をはじめ、関連の専門医との連携により包括的に対応している。通常のステロイド剤に治療抵抗性の難治例に対しては、免疫抑制薬や生物学的製剤など先進的治療を利用し、治療成績をあげている

★コメディカルの教育・連携、患者の会の相談・医療講演会活動、地域医療への啓蒙活動、リウマチ専門医の育成・教育を通して、地域のリウマチ・膠原病医療の向上に貢献している。

医療設備

X線撮影装置、CT、MRI、RI検査、骨密度測定装置、サーモグラフィー、消化管内視鏡、超音波、無菌室、ICU、CCU、透析室、血漿交換装置、リハビリテーション室など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 △
  • 主治医指名 ○
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

神経内科・脳卒中センター

分野

神経内科

特色

本学は特定機能病院であり、名古屋市を含め愛知県東部地域を広く実診療圏とした基幹病院としての役割を担うとともに、高度先進医療にも取り組んでいる。診療領域は神経疾患全般を網羅し、特に07年度より脳卒中センターが開設され、脳梗塞、脳出血を中心とした脳卒中急性期診療体制の強化と地域医療連携体制の充実が図られた。また、本学は愛知県難病ネットワークの拠点病院(道勇教授)であり、神経変性疾患を中心とした難病医療の社会的側面にも深く貢献している。加えて本学は研究教育機関として神経変性疾患・筋疾患研究に邁進し、その成果を社会に還元するとともに、学生教育、研修医教育、神経内科専門医教育を精力的に実践し、現代社会の求める後継医師の育成に努めている。

症例数

外来患者は1日平均86人(初診患者14人)

★入院患者は年間643人(神経内科313人、脳卒中センター330人)、病床数44床(神経内科24床、脳卒中センター20床)、稼働率120%、平均在院日数23日。疾患内訳は、脳血管障害330例(脳梗塞、脳出血、一過性脳虚血発作、一過性全健忘、脳血管性痴呆)、大脳皮質変性疾患15例(アルツハイマー病、大脳皮質基底核変性症、レビー小体病など)、錐体路変性疾患28例(筋萎縮性側索硬化症、球脊髄性筋萎縮症、原発性側索硬化症)、基底核中脳変性疾患65例(パーキンソン病、進行性核上性麻痺、ハンチントン病など)、小脳脳幹脊髄変性疾患23例(多系統萎縮症、遺伝性脊髄小脳変性症など)、脱随疾患32例(多発性硬化症、急性散在性脳脊髄炎)、神経系感染症21例(辺縁系脳炎、髄膜炎)、栄養障害12例(アルコール脳症、ウェルニッケ脳症、糖尿病性ニューロパチーなど)、代謝異常9例(ミトコンドリア脳筋症;CPEO、MERRF、MELAS)、脊髄疾患13例(頸椎症性脊髄症、HTLV-1関連脊髄症:HAM、脊髄梗塞など)、末梢神経疾患17例(CIDP、AIDP:ギラン・バレー症候群、クロウ・深瀬症候群、CMT、FAPなど)、神経筋接合部・筋疾患50例(重症筋無力症、皮膚筋炎、多発筋炎など)、機能性疾患17例(てんかん、不随意運動など)、内科疾患の神経合併症13例(サルコイドーシス、傍腫瘍性症候群、甲状腺機能亢進症など)、その他3例(低髄圧症候群、正常圧水頭症など)

★脳卒中診療は、救命救急医のトリアージを経て神経内科当番医が診察。神経学的所見、CT所見、MRI/MRA所見、血液検査所見を含む身体諸検査所見を基に病型診断、およびt-PA静注、血管内治療による超急性期血栓溶解治療を含む抗血栓療法治療を迅速かつ適切に行っている。退・転院時の日常生活自立(mRSスコア0~2)率は6割。また08年度より病棟内に急性期リハビリ室が設置され、より早期からの重点的急性期リハビリテーションが実現することとなった

★種々の神経疾患、特にパーキンソン病や脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症などを代表とする神経変性疾患による症候・症状は、患者の日常生活動作・能力に直接大きく影響することから、各疾患の治療ガイドラインに基づく治療を駆使するだけでなく、丹念な診察の積み重ねによる予後予測を行うとともに、病期に対応した日常生活指導、精神的サポートを提供していくことを当教室の信条として神経内科専門診療を実践している。また、主治医は患者・家族に対する社会的サポートにも積極的に参画し、医療ケースワーカー、ケアマネジャー、保健師との連携を密にとり、患者・家族のQOL向上に努めている

★遺伝性神経疾患については、近隣大学、医療施設との密な連携のもとに神経内科学を専門とする臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングを積極的に取り入れた神経疾患診療を実践している。

医療設備

MRI、CT、SPECT、血管撮影、超音波(心エコーを含む全身用および経頭蓋ドプラ)、脳波、筋電図など、神経疾患診療に必要な医療設備は完備している

★CT、MRI/MRAは24時間緊急対応可能であり、脳卒中急性期診療をはじめとする神経疾患救急医療に威力を発揮している。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ○
  • 主治医指名 △
  • 執刀医指名 /

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

乳腺・内分泌外科

分野

乳腺・内分泌外科

特色

乳癌を中心に、乳腺疾患、甲状腺、副甲状腺、副腎疾患の診療を行う。セカンドオピニオン外来を設置。乳癌画像診断では超音波画像とCT・MRIの画像情報を用いたRVS(Real-time Virtual Sonography)システムによる独自の画像診断が可能。再建手術も行う。専門スタッフによる外来化学療法室を設置。女性医師3人が女医の診察希望の患者さんに対応している。

症例数

年間手術症例は169例。うち乳腺疾患132例(乳癌105例)、甲状腺疾患27例、副甲状腺疾患2例、副腎疾患1例、他7例

★外来の初診患者数106例、延べ患者数624例(月平均)

★乳癌の手術は、手術適応・患者さんの希望にて術式を慎重に検討の上、低侵襲である乳房温存療法、センチネルリンパ節生検を積極的に行っている。安全な治療のため、画像診断・病理診断・術後放射線治療は専門科との連携の上で行う。乳房温存術の割合は乳癌初回手術症例中42.7%

★乳癌手術時の術創の整容性に努め、縫合・創保護の手技の工夫、人工物による簡易再建、形成外科との連携による再建術も行う。一期再建も条件により可能(年間6例)

★術前・術後の化学・内分泌療法、分子標的治療など集学的治療に取り組む。転移再発症例にも質の高い医療を提供。痛みセンターによる疼痛管理・緩和医療も充実している

★学会・研究活動も活発で、国内外の学会にて情報発信に努めている。

医療設備

マンモグラフィ、超音波、CT、MRI、RVSシステム、マンモトーム(ステレオ、超音波)、ガンマプローブ、放射線治療装置など。
  • セカンドオピニオン受入 ○
  • 初診予約 ×

○=可能 △=条件付きで可 ×=不可 /=未回答

「医者がすすめる専門病院 東海版」(ライフ企画 2011年4月)

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