ビタミンDサプリ 骨粗しょう症の予防には効果なし?

[ニュース・トピックス] 2013年11月29日 [金]

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ニュージーランド・オークランド大学の研究グループが調査

(この画像はイメージです)

 骨粗しょう症の治療にはカルシウムだけでなく、ビタミンDを含む薬が用いられています。では、ビタミンDサプリメントの服用は、骨粗しょう症の予防に効果があるのでしょうか。この疑問を解決するための研究がニュージーランド・オークランド大学のIan R Reid氏らによって行われました。

23件の試験のうち有意と認められたのは6件

 研究グループは、ビタミンD(ビタミンD代謝物質でなく、D3またはD2)の摂取が骨密度にどう影響するかを調査するため、骨粗しょう症などの代謝性骨疾患のない成人を対象とした、23の試験データを解析しました。その結果、ビタミンDの摂取によって骨密度が有意に増えたと示された試験は6件にとどまり、その他の試験では、有意性は見られなかったとしています。
 これらの結果から、研究グループは、ビタミンD欠乏症に対する特異的な危険因子のない健康な成人では、骨粗しょう症予防目的でビタミンDを服用し続けるのは適切でないだろう、と結論づけています。
 骨粗しょう症の予防では、ビタミンDと合わせて、カルシウムやカルシウム以外の骨代謝に必須な栄養素を摂取すること、そして、適正体重の維持と適切な運動も推奨されています。不足しがちな栄養素を摂取するために、サプリメントは便利なものですが、まずは日頃の生活を見直すことで骨粗しょう症の予防に励みたいですね。(森沢文子)

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