ビタミンE、Cの摂り過ぎは変形性膝関節症のリスクを増やす?

[ニュース・トピックス] 2014年4月15日 [火]

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過去には変形性膝関節症の発症を抑制するとの発表も

(この画像はイメージです)

 ビタミンEは植物油やナッツ類、魚類やその卵などに含まれるビタミンの一種。抗酸化作用があるとされ、血中のコレステロールに働きかけ、動脈硬化を防ぐなど、体にいいものとしてさまざまな場で紹介されています。また、膝の痛みの原因となる変形性膝関節症に対しても、その発症を抑制するという研究がこれまでに発表されていました。
 しかし、アメリカ・カリフォルニア大学サンフランシスコ校のRamani Krishna Chaganti博士らの研究によると、ビタミンE、そしてビタミンCの摂り過ぎには注意が必要ということがわかったというのです。

ビタミンE、Cの濃度が高いとリスクは最大2.2倍に

 Chaganti博士らは、多施設観察研究(MOST)に参加した50~79歳の変形性膝関節症の患者さん、またはリスクが高い3,026人を対象に、ビタミンEとビタミンCの血中濃度について調査を実施。ビタミンEとビタミンCの血中濃度別に3グループに分け、30か月間の観察期間中に変形性膝関節症を発症したかどうかを調べました。
 その結果、研究開始時に変形性膝関節症が無かった人々では、ビタミンEとビタミンCの血中濃度の高いグループが、血中濃度の低いグループと比べて、変形性膝関節症の発症リスクがおよそ2.2倍高くなるという相関がみられたというのです。
 さまざまな病気に効果があると言われるビタミンEが変形性膝関節症のリスクを高めるとはなんとも不思議なお話ですが、何事も“適量”があるということですね。体の調子が悪くなると不安からいろいろなものに手を出してしまいがち。自分にとって必要なものが何なのか、時には振り返ってみてもいいかもしれません。(QLife痛み編集部)

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