太りにくい体をつくる食事、食べ方があります
[変形性膝関節症と生活] 2015年2月03日 [火]
ゆっくりとしたペースで減量しながら、太りにくい体をつくっていくには、次のようなポイントが大切です。
(1)質、量、食べ方いずれもバランスを整える
(2)野菜を意識して多めにとる
(3)甘いもののとりすぎを控える
どれも目新しいものではないでしょうが、食事の基本としてしっかり身につけるようにしましょう。
食事のバランスを整えましょう
(1)でいう質のバランスとは、できるだけ多くの食品からまんべんなく栄養素をとることです。1食の目安としては、主食1品(ごはん・パン・めんなど)+主菜1品(肉・魚・卵・大豆製品)+副菜2品以上(野菜・海藻・きのこ類)となります。これを心がければ、自然にバランスがとれてきます。
量のバランスは、自分の適正エネルギー量や主食、主菜、副菜の適量を知り、その量を守りながらできるだけ朝・昼・夕のかたよりをなくすこと。とはいえ、きっちり3等分と考える必要はありません。とくに注意が必要なのは夕食です。
バランスのよい食事をとりましょう

夕食をとったあとはほとんど活動しないため、夕食のエネルギー量をいかに減らすかがポイントになります。油料理(揚げ物・いため物)をなるべく控える、食後のデザートは次の日の朝食に回すなどの工夫をしましょう。
食べ方のバランスというのは、毎日3回、決まった時刻にとるようにすること。そして、あわてずによくかんでゆっくりと食べることです。朝食を抜いたり、寝る直前に食事をとったりするのは避けましょう。夕食は就寝の3時間前までにすませておくのが望ましいといわれています。
野菜は意識して多めにとりましょう
野菜はエネルギーが低く、ビタミンやミネラル、食物繊維の宝庫ですが、意識してとるようにしないと不足しがちです。1食でとりたい量は、生野菜なら両手のひら1杯分、加熱したものなら片手のひら分となります。
ただし、食べ方には気をつけてください。マヨネーズやドレッシングをたっぷりかけたサラダでは、油のとりすぎで思いのほか、高エネルギーになってしまいます。いため物や揚げ物でも油のとりすぎになりますが、煮物やおひたしばかりでは塩分や糖分のとりすぎが気になります。いろいろな調理法を組み合わせましょう。
「間食は甘いもの」という発想を切りかえましょう
間食はお菓子ではなく、なるべくくだものや乳製品でとるようにします。甘いものは一切禁止とはいいませんが、できれば1日1回、あるいは1日1個に決めましょう。
また、ながら食いや食べすぎを避けるには、お菓子の買い置きをやめる、見えるところや手の届くところに置かない、袋ごと食べずに取り分けて食べるなどの工夫が必要です。
(正しい治療がわかる本 変形性膝関節症 平成21年2月28日初版発行)