病気が病気を呼ぶ!放っておくと怖いロコモのスパイラル

[ニュース・トピックス] 2013年10月03日 [木]

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「膝」「腰」「骨」の病気の悪循環

(この画像はイメージです)

 移動能力に関係する、関節・筋肉・骨などの運動器の機能低下により起こる「ロコモティブシンドローム(通称=ロコモ)」。このロコモの代表的な疾患として、膝の病気である「変形性膝関節炎」、腰の病気である「腰椎症」、そして骨の病気である「骨粗しょう症」の3つがあります。
 これら3つの病気は、それぞれ別の場所で起こることから関連性が無いように感じられます。しかし、実はこれらの病気のうち1つにでもかかってしまうと、連鎖的に他の2つも併発するリスクが極めて高いことが、先日行われた日本整形外科学会の記者説明会において発表されました。
 2つ以上の疾患を発症する率は、年齢とともに増加する傾向にあり、40代では1人あたり平均1疾患であったのに対し、70代以降になると、3疾患とも発症している率が格段に増加しているとのこと。

負のスパイラルの先に待つものは「要介護」

 「変形性膝関節炎」、「腰椎症」、「骨粗しょう症」、これら3つの病気のうち1つにでもかかってしまうと、まずバランス能力の低下や、痛みによる移動能力の低下が起こります。
 そして移動能力の低下によって生活活動が制限され、運動機会・外出機会が減少します。そのことが筋力やバランス機能を低下させ、二次的に他の障害をも発症させることに。
 加えて、疾患を根本治療せず、障害部分をかばった状態を長年続けることにより、最初は健康であった他の部位にまで負荷がかかり、別の病気を併発するという悪循環を引き起こしてしまうのです。年齢を重ね、この悪循環がさらに進むと、要介護状態になってしまうのを避けられません。
 運動機能は、骨・関節・筋肉の3つすべてが正常に働くことによって健康が保たれています。要介護とならないためにも、1つの病気が見つかったら、早期治療と悪循環に陥らない心がけが必要ですね。(そねゆうこ)

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