スピーディな治療で患者の不安を最大限に軽減していく
[北海道・東北] 2014年9月01日 [月]
羊ヶ丘病院
脊椎外科部長・渡邊吾一先生
札幌医科大学医学部大学院卒業。東京都済生会中央病院、旭川厚生病院などを経て2012年より現職。日本整形外科学会専門医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医、日本脊椎脊髄病学会脊椎脊髄外科指導医。
北海道でも数少ない「脊柱側弯症外来」がスタート
今年6月より、専門性の高い小児・思春期の脊柱側弯症や成人の脊柱変形の治療を行う「脊柱側弯症外来」をスタートさせた羊ヶ丘病院。道内でも数少ない専門外来です。
「当院は肩、足・ひざ、手・ひじ、股関節、脊椎とそれぞれの専門医がおり、通所リハビリも併設しています。地域に根付いた医療の提供を目標として、私自身国内外で学んできた知識をもとに年間約200例の脊椎手術を行ってきました」
羊ヶ丘病院の特長はそのスピード感。初診で手術が必要と判断された場合、早ければ1週間以内遅くとも一ヶ月以内には手術を行うことができ、また手術を行った後も短い入院期間での退院ができるそうです。
「私立の病院だからこそのフットワークの軽さで素早い治療を行うことができます。また最新機器や薬の進歩もあり、治療や手術自体も短時間で終えることができます。当院では多い場合一日に10件以上の手術を行うこともあります。これは手術自体も短時間で行える環境が整っているからこそできることだと思っています」
必ずしも手術が必要ではない その見極めが大切
素早い治療のために先生が大事にしているのが正しい診断だと言います。
「例えば椎間板ヘルニアなどは手術を行うことでも治るものです。セカンドオピニオンで受診される患者さんも多いですが、ヘルニアの場合であればブロック療法や投薬で治っていく方がほとんどです。このように最初の段階で正しく診断することで、手術が必要か、そうでないかを見極めれば治療もスムーズに行うことができるのです」
またこちらには他院で手術を行っても再発してしまった場合の再手術、再々手術なども積極的に行っています。
「よそで『諦めなさい』とか『年齢だから仕方がない』と言われた患者さんが多く来院されます。ですが『諦めなさい』というのは必ずしも正しくないこともあり、やれることはたくさんあります。手術以外のアプローチも十分に検討しますし、患者さんの負担を少しでも軽減し、社会復帰にむけ、原因を拾い上げて治していくことがとても重要なのです」
こちらで治療した70代の女性は登山が趣味でしたが、腰部脊柱管狭窄症のために平地も歩けなくなってしまいました。しかしこちらで手術を行い、歩けるようになり術後1年経った頃には登山もできるようになったそうです。
もう治らないと諦める前にぜひ一度受診をしてほしい
臨床だけでなく、学会での論文発表なども行い最新の治療を導入するなど、患者さんが痛みから解放されるための努力も日々行っています。
「多くの患者さんにとってより最適な治療に取り組める環境を作ることをモットーにしています。『もう治らない』『手術は不可能』と言われ困っている方の力になれればと思います。治療はスピーディに行っていきますが、3ヶ月、6ヶ月、1年、2年・・・と定期的で長いフォローアップを行っています。患者さんと医師が一緒に治療をしていくことが大事と考えていますので、諦める前にぜひ一度受診をしてください」